カジノとパチンコの論理学 パチンコの換金7 換金と社会問題

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パチンコの換金7 換金と社会問題

前回までに、換金が行われるようになった経緯についておおまかに取り上げてきました。
今回は、実際に換金が行われていることがもたらす問題点について述べていきます。

今までに述べてきたように、パチンコの換金の根拠は必ずしも明確ではなく議論が分かれています。
しかし、実際には全国のパチンコ店には、それぞれの店舗に対応した景品交換所が必ず設置されています。
遊技した後に換金する客が95%に上るため「事実上」ギャンブルということができますが、パチンコ業界や警察庁は「法律上」ギャンブルではないと位置づけています。
この事実と法律との間のひずみが、様々な問題の温床となっています。

すなわち、ギャンブルには様々な問題が発生しやすいので対策が講じられるべきでありますが、パチンコは「法律上」ギャンブルではないので、これがなされていないのです。

ギャンブルとパチンコに共通して起こりやすい問題として、第一に脱税の問題があります。
パチンコでは玉を客に売るのではなく「貸玉」として貸すので、領収書の発行されない多額の現金を扱うことになります。
さらに、偶然の介在する勝負の結果によって客が手にする「出玉」が増減し、一部は賞品や換金によって客に戻るため、現金が大変複雑な流れをたどります。
このように、領収書が発行されないことと現金の流れが複雑なことによって、パチンコ店は脱税をしやすい環境にあるのです。

第二に、不正の問題があります。
パチンコでは偶然による勝敗の結果によって出玉の数が変化するため、偶然性に介入することで有利な結果を得ようとする不正が、パチンコ店側と客側の双方で起こりやすくなっています。
不正の防止には常時の監視が必要ですが、パチンコ店内での客に対する監視はカメラや人的なものが行われていますが徹底されておらず、店側に至っては散発的に警察による取締りがあるのみで監視はなされていません。
そのため、不正の規模は客側からのみでも莫大な規模に及んでおり、数百億円から数千億円規模と推計されています。

第三に、依存症の問題があります。
国内のギャンブル依存症の研究はいまだ発展途上の段階であり、依存症の定義が確立されておらず、国内の患者数も推計ごとに大幅な開きがあります。
しかし、患者として治療を受けている方の大半は、パチンコに依存しています。
個々の患者の方によって発症に至った経緯は異なりますが、全国に1万5千軒もの店舗があり朝から晩までいつでも参加できることが、依存症問題の深刻化の要因と考えられます。

これらの問題と同様の問題が、以前は海外のカジノにも起こっていました。
しかし、ギャンブルにはこのような問題が起こりやすいとの観点から、脱税や不正に対して厳格な監視がなされ、依存症についても研究や対策がなされるようになり抜本的に環境が改善されています。
パチンコの場合は、「法律上」ギャンブルではないため行政による特別の監視体制の構築などが難しく、パチンコ店の組合などの自主的な取り組みは行われていますが効果は限定的で、抜本的な解決策がとれていません。

パチンコの社会問題は、「事実上」のギャンブルを「法律上」ギャンブルではないとしている換金問題が引き起こしているのです。

当ブログではこれらの社会問題についても個別に詳しく取り上げていきますが、合法化が進められているカジノについても論じていきます。
次回からはカジノの歴史について取り上げます。
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テーマ : カジノとパチンコ
ジャンル : 政治・経済

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●大変に参考になる内容でした。
●小生は、パチンコの不正制御を専門に主として「特許文献」から調べています。
●今後とも読ませていただきます♪

コメントありがとうございます

伸介さま
参考にしていただければ幸いです。
伸介さまのブログも拝見いたしました。
特許に関しては浅学のため、当ブログでは違う切り口から不正の問題を見ていくつもりです。
とはいえ遅筆のため、まだ先になりそうですが…。
よろしくお願いしますね。
プロフィール

場口 重

Author:場口 重

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