カジノとパチンコの論理学 民主党 遊技業に関する法律案4 業界外の反応の予測

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民主党 遊技業に関する法律案4 業界外の反応の予測

民主党「娯楽産業健全育成研究会」(娯楽研)、同「新時代娯楽産業健全育成プロジェクトチーム」(娯楽PT)はパチンコ産業の換金合法化を始めとして、規制緩和に向けて活動している団体です。
(詳しくはこちら 遊技業に関する法律案1 原案の概要とその背景
娯楽研は2010年6月に「遊技業に関する法律案」(パチンコ法案・遊技業法案)を取りまとめ、その中で賭博性に関する大幅な規制緩和を打ち出し、11年の通常国会に提出する方向で調整作業に入っています。
(詳しくはこちら 遊技業に関する法律案2 原案の内容と予測される効果

今回は、今後の政府内やマスコミ・世論の今後の動向について予測します。



予想される業界外部の反応(2010年10月現在・筆者まとめ)

・政府内の調整は進んでいませんが、政治主導を旗印に民主党が省庁側を押し切るでしょう
・テレビ、ラジオでは大半で問題視されることはなく、法案に理解を示す意見が出るでしょう
・新聞、雑誌では一部でカジノと比較して社会問題を取り上げ、問題視する可能性があります
・世論は報道の影響を大きく受けることになりますが、大きなうねりとなるかは現状では不透明です


パチンコ業界内の意見調整も重要ですが、社会問題を抱えたパチンコ業界の大幅な規制緩和にあたっては行政、報道、世論の動向が業界内の意見調整にも大きな影響をもたらします。
ただし、こちらはまだ基本的な情報すら行き届いておらず不透明な部分がありますが、現状での有力なシナリオは上記の通りになります。

詳しく見ていきましょう。


政府内の調整

業界団体の意見を聴取して遊技業法案の骨格を固める作業と前後して、本来は政府の各省庁への調整が必要となります。
カジノ法案の策定にあたっては、04年の「基本構想」、06年の「基本方針」等をまとめる段階から各方面の有識者のほか関係する省庁の担当者を交えて議論を進めてきましたが、娯楽研のパチンコ法案にはこの作業がほとんど見られません。
風営法の改正作業についても、通常は改正への世論が高まると刑法学者等有識者の諮問委員会の答申を得てから法案の改正案が作成され、パブリックコメントとして一定期間国民の声を取り入れる期間を置いて国会に提出されることが慣例となっています。

今回の遊技業法案については衆議院法制局と法案の文言について議論した程度で、警察庁や経済産業省との調整さえも現在までに伝えられていません。

しかし、カジノ法案の進捗を考慮すると残り時間が少ないため、たとえ十分な根回しが行われていなくとも民主党政権下で他の案件でも多く見られたように、政治主導を名目として法案の形をある程度整えた後に政府内の調整作業を飛ばして突如法案が発表される可能性が高いでしょう。


テレビ、ラジオの報道

一般のメディアでは今回の娯楽研の法案の動きについてはほとんど報道されていません。
これは、まだ活動が水面下であり限られた範囲でしか議論されていないことが主因です。
カジノ法案への論調も影響するところではありますが、パチンコ法案が広く報道された場合には社会問題が影を落とす形となり世論の大半の賛成を得るのは困難になると思われます。
ただし以下の二つの要因により、多くのテレビ・ラジオにおいてはパチンコ法案について批判的な報道は難しいでしょう。

テレビの情報番組や報道番組で社会批評をするなど世論に対して影響力のある人物の中には、既にパチンコ業界に浸透しており業界を擁護する可能性が高い人物がいます。
情報番組などで司会やコメンテーターを務めるテリー伊藤氏や和田アキ子氏はパチンコ業界団体やパチンコホール大手の広告塔を務めており、元東京地検特捜部長で報道番組コメンテーターの河上和雄氏は「遊技産業健全化推進機構」の代表理事を務めるなどパチンコ業界の代表者の一人です。
この他にもタレント・芸能人の中では自身をテーマにしたパチンコ・パチスロ台を制作して印税収入を得たり、タレント活動として遊技台の発表会やパチンコ店でのイベントなどで活躍する人が多くいます。
このような人々の大半はパチンコ業界への批判を忌避する可能性が高く、仮に番組などで取り上げられたとしても多くは業界を擁護する立場で世論にパチンコ法案の必要性を訴えると思われます。

また、テレビやラジオの情報番組にはスポンサーとしてパチンコ関連の企業名が登場することが多く、そこでは営業的な利害関係により業界に不利な言動が控えられる可能性が高いでしょう。
近年はパチンコ・パチスロメーカーがホールへの販売促進効果を狙ってCMを多く放送するようになり、ホール自体のCMと合わせると広告収入の減少が止まらないマスコミ業界に在ってパチンコ業界のCMは重要性を増しています。


新聞、雑誌の報道

一方、過去のパチンコ報道などを踏まえると新聞や雑誌ではパチンコの社会問題を大きく取り上げてきたことがあり、こちらではパチンコ法案の負の効果についてもスポットが当たる可能性があります。
ただし、インターネットの隆盛に伴い、新聞社や出版社にも不況の影響が現れ調査報道の数が減ってきている傾向があり、予算や人手をネックに十分な取材が出来ない可能性もあります。
既に00年頃からパチンコの社会問題についての報道が減少傾向にあることなどから、報道機関についても業界に対しての基礎的な情報が欠けていることも考えられます。


世論の動向

世論については現状では大半は関心を持っていないと思われます。
パチンコ業界について問題視する議論はインターネット上でも一部で行われていますが、残念ながら業界内部の人々と比較するとインターネット発信の情報に偏り誤解も広がっています。
一般の業界との関わりのない人々の間ではパチンコの三店方式という言葉を知らないという割合が非常に多く、言葉を知っていても換金は法律的に認められておりなんら問題はないと考える割合も多いと思われます。
ただし、パチンコでは賭博類似の行為が行われており、パチンコ依存症により深刻な事件が多く起こっているということについては世論の認識も高まっています。
そのため、報道の取り上げ方にもよりますがパチンコ法案のニュースがきっかけになって、パチンコ業界の抱える社会問題に世論の注目が集まる可能性は十分あるでしょう。



以上、四回にわたって民主党娯楽研の「遊技業に関する法律案」について論じてきましたが、早速10月末にこの法案が既に警察庁に大きな影響力を及ぼしている具体的な事案が明らかになりました。
次回は、「日本遊技機型式検定機構」について取り上げます。
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