カジノとパチンコの論理学 民主党のパチンコ換金合法化8 カジノ法案を盾にパチンコ法案を進める民主党

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民主党のパチンコ換金合法化8 カジノ法案を盾にパチンコ法案を進める民主党


 民主党の娯楽産業健全育成研究会はパチンコ店の規制緩和を目的とした議員連盟で、換金の合法化などに取り組んでいます。現在は民主党の正式な機関として新時代娯楽産業健全育成プロジェクトチームが法案化の作業を進め、すでに衆議院法制局との調整に乗り出しています。

 05年6月の娯楽研が発表した法律案についてはパチンコ・チェーンストア協会など熱心な団体もありましたが、パチンコ業界寄りの姿勢が著しいためパチンコ業界向けのパフォーマンスで現実的ではないとの見方が大半を占めていました。また、05年の郵政選挙で石井一会長が落選し、幹部を含めた会員が多く落選したため娯楽研の動きは低調になります。
 自民党のカジノ議連もパチンコの規制緩和に熱心な娯楽研との超党派の議論が思うように進みませんでしたが、カジノ議連ではカジノに対しては政局の具にすべきではないという方針で、カジノの合法化について娯楽研との協調姿勢を取っていました。これは、カジノ合法化はギャンブル合法化という反対運動も予想されるデリケートな問題なので、国民の理解を得るためにも超党派で進めるべきという考えのためです。娯楽研はこれを利用し、パチンコの換金合法化をカジノの合法化とぶつけて世論の批判を和らげるため、カジノの合法化とパチンコの換金合法化を国会で同時に達成させることを表明します。
 05年中は郵政問題における自民党内の混乱や郵政選挙などでカジノ議連は停滞していたため、実際に自民党で議論が再開されたのは06年1月に政務調査会の観光特別委員会の内部に「カジノ・エンターテイメント検討小委員会」(カジノ委員会)が設置されてからでした。カジノ委員会は06年2月より週一回のペースで勉強会を重ね、6月に「我が国におけるカジノ・エンターテインメント導入に向けての基本方針」を公表しました(自民党HP内に公表されています)。その内容は国によるオンラインの監視を必須とするなど、パチンコ業界の現状と比べると大変厳しいものでした。その後、衆議院法制局と法案に関して詰めの協議をし、07年の参議員通常選挙後の臨時国会に提出する予定でしたが、参院選惨敗で阿倍内閣が退陣したため見送られました。そのため、08年10月の観光庁の発足に合わせて観光庁の目玉政策として国会に提出する方針でしたが、やはり福田前首相の辞任に伴う麻生内閣発足と重なったことや世界金融危機の発生、さらに民主党の対決路線の強化などによって提出が見送られます。現在は、衆議院総選挙後に超党派の議員連盟を目指しています。
 自民党内でパチンコ業界の発展を目的として97年に発足した「自民党遊技業振興議員連盟」(遊技議連)は小林興起会長(当時)が郵政解散の折に自民党を離党し、小林会長の所属していた亀井派の会長でパチンコ業界との関係の深い亀井静香衆議院議員もこれに続きました。そのためパチンコ業界に親密な勢力が減退し、遊技議連は設立総会を称して05年10月28日に再結成した後、その後党の正式な機関として「遊技業等の健全化に関するプロジェクトチーム」(遊技PT)を発足させました。遊技PTは08年6月に第1回の会合を開きますがパチンコ業界に関しての情報を収集するのみでPTの方向性を示すことができず、さらに座長と事務局長の2人以外固定したメンバーを持たないため行き詰っているとみられ2回目以降の活動は見られません。これは、自民党ではカジノ委員会の岩屋毅委員長をはじめパチンコの規制緩和にはすでに厳しい意見が中心で、パチンコは換金の合法化をするなら正式にギャンブルとして規制強化するべきとの意見が執行部から出ており、この影響によるものです。
 自民党主導でパチンコ業法の議論を進めた場合には規制緩和の方針と逆に進む恐れが強いため、古賀娯楽研会長は議論の進んでいるカジノの合法化については自民党、パチンコの法案については民主党と分担を分けて別々に進め、法案提出の際に互い賛成し合うべきとの主張を始めています。自民党側ではカジノの合法化の時にパチンコの議論が必要との認識は一致していますが、パチンコ業法については議連などまとまった席では議論すらされておらず慎重な姿勢をとっています。
 規制を厳格に定めた自民党のカジノ合法化法案が自民党HP上で公開されているのと対照的に、規制緩和を全面に打ち出した民主党のパチンコ業法はすでに衆議院法制局との調整が始まっていますが一般に公開されたことはありません。現在の民主党執行部が中心となって作ったこの法案を、このまま今までと同様に密かに法案を通すのか、公開して世論の判断を仰ぐのかは注目されるべきでしょう。


パチンコ・チェーンストア協会第21回勉強会における牧義夫事務局長と岩屋毅カジノ小委員会委員長のパネルディスカッションの一部(08年11月21日)

司会(佐藤洋治ダイナムホールディングス代表執行役社長) …一番最初に岩屋先生とお会いしたときに「パチンコいかがわしいよ」と言われちゃったんですよね。「率直な話、カジノと全然違うんだよ」と。その辺りのところは岩屋先生から見てパチンコの一番いかがわしいところは今どこだとしますか。

岩屋氏 いかがわしいと言ったかどうか、最近政治家も言葉遣いに気を付けなければなりませんし、漢字は正確に読まなくてはいけない時代になりましたが、ちなみに私、麻生派でございますけれど。やはり今お客様の中で景品に替えて帰る方もいらっしゃるとおもいますが、かなりの方がまだ、三店方式を通じた換金をなさっているんだろうと思いますね。ということは、換金をしている以上は軽度のギャンブルだとみなすのが常識的な見方なんだろうと思います。ところが、三店方式を厳密に運営していれば、換金は必ずしも直ちに違法とは言えないという言い方を何十年も続けてきて、そしてこの裁量行政の中に閉じ込められてきていると、こういうことでしょう。だから、冒頭に私が申し上げたように、ソリューションは2つしかないと思うんですよね。パチンコを軽度のギャンブルだと位置づけて、換金を合法化する代わりに刑法の違法性を阻却しなくてはいけないわけですから、違法性を阻却するのに相当する社会的な貢献をこのパチンコ業界もどんな薄い税率であっても税をかけて、やらしていただくというソリューションが一つもう一つは一切換金しないと、景品を渡すしかしないんだこの業界はということでやっていくのか。ただ、それはあまり現実的なことではないんだろうと、こう思うものですから、そういう意味では私はカジノを法律で切り出すことができたときに、パチンコをより軽度のギャンブルとして位置づけて(略)運営していただくと。その代り、刑法で禁じられていることを特別に許可を与えてやっていただくわけですから、当然、その分の社会的な貢献をしっかりして頂くという風にした方が、今後すっきりするのではないか(以下略)

牧氏 今の岩屋先生の話と関連するんですけれども、一つ若干認識が違うところが、パチンコも軽いギャンブルという話がありましたけれども、私はここはやはり最初から明確に分けるべきだと思っております。軽いギャンブルというのはギャンブルじゃないわけで、それは遊技という一つのくくりを確立するべきでありますから、従って違法性を阻却するために公的な組織を通して換金するという考え方ではなくて、現場でお金と交換することがはたして形としてきれいか、きれいじゃないか、私はその程度の話でいいんだと思っております。従って法律を作る上では時間消費型のあくまでも遊技という形できちんと明確に線を引いて、ギャンブルとの違いをはっきりさせて違法性を阻却するために無理やりのこじ付けをする必要がないという前提で私は考えております。(以下略)

岩屋氏 先ほど牧先生が「軽度のギャンブルはギャンブルではない、遊技なんだ」とおっしゃいました。そういう割り切り方というもの一つはあるんだろうと私も思うんですね。ところが軽度のギャンブルはギャンブルではなくて遊技なんだと言い続けている限り、この裁量行政の枠からは絶対に出れないのではないかという感じもするんですね。増してや風営法から離れて業法を作るということは、非常に私は難しいのではないかと(以下略)




「カジノ法案成立でパチンコの換金は窮地に立つ」
谷岡一郎大阪商業大学学長(自民党カジノ議連アドバイザー)業界誌インタビュー(部分)

――谷岡先生は世界各国のギャンブルやカジノの仕組み、そしてこれを嗜好する人間の問題にまで踏み込んで研究している第一人者ですが、そうした世界的な視点に立ったうえでパチンコ業界と換金の問題についてご意見をうかがいたいと思います。

谷岡氏 私は刑法学会にも長い間おりましたが、パチンコ業界の換金は法的な観点からみた場合、いわゆる三店方式が確立できていても、『間違いなく違法』です。逆にいえば、警察が主導でやっているからどこも手入れを受けないだけであり、例えばマスコミが徹底して提起すればこの事実は違法になります。違法な状態でありながら、実際はいろいろな馴れ合いと癒着で放置されているのならば、それは『法治国家』とはいえない。そして民衆がその対象となっている事柄を受け入れる、つまりパチンコとこれによる換金行為をニーズとしてもっているのならば、法律の方を議論のうえできちんと作って整備すべきというのは当たり前のことです。それは法治国家の前提なんですね。(略)

――まず先に民衆のギャンブルに対するニーズがあり、それが高まって法が後から整備されるというケースは、世界的に見ると多いのでしょうか?

谷岡氏 それはいくつもあります。例えばラスベガスの成立にしてもそういう過程と言える。酒場で行われるかけトランプなどはいくら取り締まってもこの世からなくすことは無理であり、人が生きていくうえでの『必要悪』であるという認識がアメリカにはまずあった。そしてそれを、どこまでも取り締まっていくのか、それともきちんとコントロール下に置くのかという選択の問題であったわけです。そしてコントロールすることを選択したのが1931年のネバダ州に過ぎなかった。(略)(州内でフーバーダムが建設されるにあたり)労働者が何万人も集まれば、何せずとも闇で賭博は行われる。それならば胡散臭いまま放置するのでなく、合法化して税収をあげ、その代りにきちんと安全に管理しましょうという発想です。(略)米国の禁酒法の時代には、酒をめぐりマフィアが暗躍し犯罪が増大した。飲酒が合法化されれば、ごく少数ですが依存症などの問題で家庭を崩壊させる人が出てしまう。ではマフィアを肥太らせるのがいいのか、解禁するのがいいのか、国家的な利益という見地から判断が迫られる。結局、禁酒法は撤廃され、犯罪集団の関与は意味がなくなりました。これはギャンブルの制度化と似通った問題です。

――パチンコの換金問題もこれと同じようなことが言えますね。

谷岡氏 その通りです。違法であるからこそ、そこに暴力団の介入があるなんてことは、わかりきっていることしょう。(略)

――合法化すれば、同時に暴排も実現するのでしょうか?

谷岡氏 法整備がなされ、公正な監視下で適正な利潤しか遊技場があげられないような状況になれば、まず企業として裏資金を作れるような旨みがなくなります。(略)
 (カジノ法案が提出されると)カジノとギャンブル全般に対して真剣な議論が行われることになるでしょう。そうなったとき、違法なまま換金を行っているパチンコ業界が論争の中で引き合いに出されるのは間違いない。

――パチンコが換金問題をクリアできずにいるうち、公営カジノが合法化された大型機械ギャンブルホールとして全国で誕生し、パチンコは完全にお株を奪われることになるかも知れない。

谷岡氏 法整備ができないのだから、仕方がない。換金問題だけでなく、パチンコ業界を取り巻くあらゆる問題の根本には、実態は限りなくギャンブルに近いのに、いまだ『遊技です』などという、曖昧な位置付けをしていることがあると私は思います。不正問題も機械の射幸性の問題も、すべてここに起因している。ギャンブルならば厳格な規制とルールが適用され、監視下で明白な形で運営される。パチンコは遊技だから何でもアリなのです。遊技だからいけない(笑)。(以下略)

(「遊技通信」00年9月号より引用)


美原融三井物産戦略研究所プロジェクトエンジニアリング室長 講演「カジノ立法とパチンコ産業」(部分)
(04年3月30日 社団法人日本遊技関連事業協会東京都支部総会にて)

※美原氏は現在大阪商業大学アミューズメント産業研究所所長、自民党カジノ議連アドバイザーを務める

 カジノは、パチンコのような遊技でもなく、公営競技でもない。それは、キャッシュ・リッチな事業であると同時にリスクもある、通常産業とは比較にならないほどの付加価値を生む顧客サービス産業です。その一方で、ゲームを提供する側の不正や巨大なキャッシュフローにたかる悪、依存症等社会的なマイナス費用を生むなどの危険も生まれます。カジノ法制はこうしたことを前提に構築されていかねばならないと思います。カジノ解説を“規制緩和のひとつ”と考えている人がいたとしたら大きな間違いです。それは新たな厳しい規制のための法律を作ることにほかなりません。
 このような議論が、パチンコ産業にいったい何をもたらすのでしょうか。まず、従来あいまいなままにおかれた「賭博」と「遊技」を明確に峻別する機運を促します。同時に「射幸心を煽る行為」に対して、精緻な定義が導入され、パチンコにとっては比較標準が別のところで生まれる可能性もあります。こうしたことを背景に「遊技」に対する規制は強化される方向に向かうでしょう。すでに不正事案の発覚等を契機に、それは進みつつあります。不正に対しては、法定外税としての罰税の創設もありうるかも知れません。いずれにしても、業界にとって今後の議論の推移には十分注意を払う必要があると思います。

(社団法人日本遊技関連事業協会広報誌「NICHIYUKYO」04年4月号より引用)


06年6月16日「我が国におけるカジノ・エンターテインメント導入に向けての基本方針」(部分)
自由民主党政務調査会観光特別委員会 カジノ・エンターテインメント検討小委員会

3-7カジノ場内外における秩序の維持、犯罪を抑止する為の警備・監視に係わる措置等:
(1)カジノ場内、近隣施設等における禁止行為:
 (略)
 またカジノ場内ないしは近隣特定地区等において、銀行やクレジットカード会社等のATM施設を設置することは禁止する。
 同様にカジノ場内ないしは近隣特定地区等において、カジノで遊興する目的の為に金銭を貸し付けることは原則これを禁止する。
 (略)

(3)電子式機械ゲームに係わるオンライン監視システムの設置義務:
 施行者は、スロット・マシーン、ビデオ・マシーンなどの電子式機械ゲームに関しては、現金ではなく電子式支払いスリップによる払い戻しを原則とし、機械全数を管理するシステムを設置する義務を負う。
 また全てのログをモニターし、全数をオンラインで監視できる端末機を国の機関に無償にて提供・設置し、その利用を可能にするものとする。

(4)国の機関による監査・監視・検査
 国の機関は、必要な場合にはカジノ場内部に常駐できるものとし、カジノ場内外のあらゆる施設に立ち入りが許可され、運営・監視システムのアクセス・検索・閲覧、全運営・経営関連資料・財務会計資料へのアクセス・閲覧、定期・不定期業務検査の実施などの包括的監視権限を行使することができる。

(自民党HPより引用)


06年4月20日の娯楽研古賀新体制初の勉強会における牧事務局長の発言(部分)

カジノが合法化されたら遊技業の方はどうなるのか。こちらの方も風適法からは外してしかるべきものを立ち上げていかなければならず、今後はカジノ新法と遊技新法、この二つを同時決着という形で進めていきたい

(「遊技通信」06年6月号より引用)


06年12月 萩生田光一カジノ議連事務局長インタビュー(部分)

――パチンコ業法を推す民主党娯楽研との超党派の結成は
萩生田氏 そこは議論しなければならないところ。しかし、このことがカジノ解禁の時間的な足を引っ張るのであれば、そこは望むところではない。

(「遊技通信」07年3月号より引用)


岩屋毅カジノ委員長インタビュー(部分)

――岩屋先生は2008年のゲーミングエクスポでパチンコ業法とカジノ新法を同時決着させるという発言をされていましたね?
岩屋氏 同時というのは、法案を同時に提出するということではなく、同時進行的に作業を進めるという意味です。私は以前、カジノとパチンコの問題は切り離して考えた方がいいと考えていました。しかし、カジノの合法化とは、施設内で賭博行為と換金行為の合法化です。その際にパチンコの3店方式が問題として挙がってくることは避けられないでしょう。ですから同時進行的に考えざるを得ないのです。

(「Amusement Japan」09年1月号より引用)


古賀一成娯楽PT座長インタビュー(部分) 

――総選挙の後、超党派議員連盟をつくり、カジノ法の議員立法提出までどのくらいの時間が必要でしょうか?
古賀氏 カジノに対する正しい情報が国民に伝わり、ある程度の理解がなされないとなりません。また、政局の安定も必要だし、作業には時間がかかります。しかし、着々と準備は進めています。自民党はカジノ法案を作っているし、我々は娯楽新法(パチンコ業法)の法案大綱について法律のプロ集団である衆議院法制局(※)と、どういう法律の構成がいいか、問題点はどこかといったことの議論を開始しています。
※議員立法の法案起草を所掌する。

――9月に開催されたJGEでは、カジノ合法化とパチンコ業法は同時決着とおっしゃっていましたが?
古賀氏 カジノ法案の提出と娯楽新法の法案は、ほぼ同時を目指しています。

(同上、括弧書き、注を含み原文のまま)


「PCSAパネルディスカッション パチンコ業法法案作成へ議論」(部分)

衆議院法制局と具体的な話し合いも
 古賀委員はパチンコ業法制定に向けた動きを報告。衆議院法制局と具体的な法案を話し合っているという。“違法性の阻却”についてなど、今後詰めなければならない問題があるとしながらも、「遊技新法という、新しい、経済産業省も絡む形での業法を作るというとこらからスタートしようということで法案大綱は出来ている」。

(「週刊アミューズメントジャパン」06年6月22号より引用)
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