カジノとパチンコの論理学 2010年03月

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鳩山邦夫氏の自民党離党がカジノ議連に与える影響2

前回の記事で論じたとおり、当ブログでは鳩山氏の自民党離党がカジノ合法化の進捗に与える影響は少ないと見ています。
しかし、若干影響する部分もあると考えています。
今回は前回の続きの記事として、この影響があると思われる部分について見ていきます。

前回の記事で論じた通り、カジノ議連の役割の大きな部分が既にカジノ小委に移行されていますが、議連に残された役割もあります。
それは、民主党や公明党など他党との連携において、議連同士の交流が期待されていることです。
カジノ議連の方針としては、賭博そのものであるカジノの解禁にあたっては国民の理解を得るためにも、超党派の議連の結成など党派を超えた連携を視野に入れています。
その際に連携の母体となるのは議論の取りまとめを行うため人数を絞った小委員会ではなく、多くの議員が名を連ねるカジノ議連が自民党側の窓口となります。
鳩山氏自身の議連会長としての活動は多くはありませんでしたが少なからずあり、議連にとっては離党はマイナスとなります。

また、鳩山氏はカジノ議連や娯楽研を支える主要メンバーに大きな影響力を持っています。
カジノ小委委員長の岩屋毅氏やカジノ議連幹事長兼小委委員長代理の吉川貴盛氏、民主党娯楽研事務局長の牧義夫氏、常任幹事の小川勝也氏などは鳩山氏の秘書出身の国会議員です。
鳩山氏は民主党の結成時に幹部として立会い、今回の騒動でも与謝野氏や舛添氏などとの連携を表明するなど政界での人脈は広く、鳩山氏の議連会長就任においては氏の広い人脈を超党派議連に生かす意図があったと思われます。
今回の離党によってこの鳩山氏個人のルートによる連携の道が弱まることになります。

さらに、今後の動きにも注意が必要です。
鳩山氏には秘書出身の国会議員を多く抱えて他にも側近議員が複数おり、今回の離党や昨年6月の総務相辞任騒動の際にマスコミから新派閥や新党のメンバーとして名が挙がる議員が複数います。
岩屋氏は鳩山氏の秘書出身ですが、今回の離党騒動でのマスコミの取材に鳩山氏に対して反対の立場で自身は騒動に加わらないと明言しています。
また、岩屋氏は麻生派に所属し総務相辞任騒動の際にも麻生氏の側に立って批判しており、谷垣体制に対しても肯定的な態度をとっているため今後も鳩山氏に同調する可能性は低いと考えられます。
しかし、議連幹事長の吉川氏は鳩山氏の秘書出身の前議員で前回の衆院選で落選しており、秘書出身ではありませんが側近の戸井田徹氏も議連に参加し落選中です。
今回の離党騒動では鳩山氏単独で続く議員は皆無でしたが、今後の政局の展開によっては自民党公認から漏れた前職衆議院議員からあるいは現職の側近議員から鳩山新党に参加する人物が出ることは可能性として考えられます。
その時に、吉川氏のようなカジノ議連で重要な立場を務めていた議員が流出することになれば、議連にとってはダメージとなります。
実際、05年の郵政解散の折には会長を務めていた野田聖子氏のほか当時はカジノ議連幹事で現在は国民新党の国対委員長を務めている下地幹郎氏など、この時期に議連の幹部が数人離党し議連の活動が停滞した経緯もあります。
当ブログとしては現状では鳩山氏に続く議員はこれからも皆無ではないかと見ていますが、鳩山氏が表明している新党結成から参院候補者擁立、あるいは参院選後の政界再編といった動きが実現した場合は注意が必要です。

カジノ議連の動きは昨年の衆議院選の大敗でメンバーも多く落選しており、既に大きなダメージを受けています。
そのため、参院選後に予定されているカジノ合法化とパチンコ業法制定も党勢を反映し、自民党のカジノ合法化と合わせたパチンコ規制強化の方針よりも、民主党娯楽研のパチンコのみの規制緩和さらに換金合法化に傾く可能性が強まっています。
前回の記事で述べたように今回の鳩山氏の離党そのものにはこの流れに大きな影響はないと考えられますが微妙に影を落とす可能性があり、長期的な視野では若干の注意が必要でしょう。
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鳩山邦夫氏の自民党離党がカジノ議連に与える影響1

昨日10年3月15日、鳩山邦夫衆議院議員が自民党を離党しました。
鳩山氏は自民党の「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」(カジノ議連)の会長を務めていました。
今回と次回の記事で、鳩山氏の離党がカジノ議連に与える影響について論じます。

カジノ議連の会長は05年の郵政選挙までは野田聖子氏が務めていましたが、野田氏が離党したため暫く空席になっていました。
鳩山氏は議連発足当初から顧問として名を連ねていましたが、この間に暫定的に会長職に就くこととなり、07年になって正式に会長に就任しました。

以来、鳩山氏はカジノ議連の会長として活動してきましたが、今回の鳩山氏の離党がカジノ議連の活動に与える影響について、当ブログは限定的であると見ています。
理由は主に2点で、以下のとおりです。

第一に、会長職がカジノ議連内部においては名誉職に近く、中心的な役割を担っていなかったことが挙げられます。
カジノ議連の中心メンバーは現在の衆院で4期から6期位の中堅議員が多く、その中で議連発足当初には将来の日本初の女性首相候補としても名前が挙がっていた野田氏が初代会長を務めることになりました。
野田氏の役割としてはマスコミ対応などでカジノ議連の話題を高めることが中心で、内部の議論の取りまとめなど議連の根幹の部分は当時の事務局長であった岩屋毅氏が担いました。
会長職の軽重は如実に表れており、上にも示しましたが野田氏が離脱した後も、会長ポストが空席のままで議論が進められた期間が長く続きました。
また、自民党政権下の議員連盟では、自民党議員が大臣や副大臣など政府の要職を務める場合は政務が多忙になるため、議連の要職を辞退することが慣例になっていました。
しかし、鳩山氏は会長就任半年後の安倍改造内閣から麻生内閣にかけて法務大臣と総務大臣を歴任しましたが、この間もカジノ議連の会長に留まっており、会長職の負担が比較的重くなかったと見るべきでしょう。

第二に、自民党内のカジノ合法化の議論の進展に伴って、カジノ議連の役割が低下したことです。
06年に自民党内に「カジノ・エンターテインメント検討小委員会」(カジノ委員会)が発足し、これ以降は議論の場は委員会に移り、相対的に議連の役割が低下することになりました。
この小委は自民党の政務調査会の観光特別委員会の内部に位置づけられたもので、自民党議員有志集まりであるのカジノ議連とは異なり党の正式機関として設置されました。
小委での決定事項が観光特別委員会、政務調査会まで上程され、政調審議会の議決を経て総務会で機関決定されると、自民党としての正式な決定とされます。

以上に述べたように、当ブログは鳩山氏の離党のカジノへの影響は限定的であると見ていますが、全く無いとは考えておりません。
次回は、影響があると思われる部分について取り上げます。
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民主党のパチンコ換金合法化5 山田正彦氏が国会で法制局長官に違法でないと迫る

民主党の「娯楽産業健全育成研究会」(娯楽研)は換金合法化などパチンコ業界の規制緩和に取り組む議員連盟です。(娯楽研のメンバーと目的はこちら)
現在までに複数の娯楽研役員が規制緩和を訴える国会質疑を行い、換金合法化等の規定を定めた「遊技場営業の規制及び業務の適正化等に関する法律案」をパチンコ業界団体に提示して国会への提出を表明するなど精力的な活動をしてきました。(パチンコ業法の内容はこちら)

パチンコ業界は05年ごろまでギャンブル性の強いパチスロ爆裂機がファンを引き付け、市場規模を拡大していました。
しかし、爆裂機が不正改造や依存症などの社会問題を悪化させたことと、自民党内でカジノの合法化の議論が進められ警察庁へ換金の法的根拠について説明を求められたことが重なり、警察庁は規制強化に乗り出します。
これにより、04年に「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」(風営法規則)が改正され台の規制が強化され、パチンコ・パチスロ共に平均1年程度で交換されることを考慮して爆裂機は3年で全て入れ替えられることになりました。
爆裂機は当時パチンコ店の収益の柱であり交換すると客数が落ち込んだため、資金力の弱い中小企業を中心に廃業が相次ぎました。
これを問題視した当時の民主党「次の内閣・厚生労働大臣」で娯楽研副会長の山田正彦衆議院議員が国会で質問に立ち、規則改正の影響でパチスロ機の交換に要した費用を政府が補償すべきだと質しました。
さらに山田氏は監督官庁の警察庁を飛び越えて、改革法制局長官に対して景品交換所での換金は現状でも法律上違法ではないと前代未聞と主張を展開して、長官からこれを認める言質を引き出そうと迫ります。
山田氏は朝鮮半島に最も近い対馬を選挙区とする国会議員で、鳩山政権では農水副大臣に就任しています。(追記:管内閣で農林水産大臣に就任しました)


07年06月15日 山田正彦氏の国会質問 (第166回衆議院内閣委員会 第29号)

1 パチンコ店の倒産が頻発する原因は04年の風営法規則改正で遊技機の交換に迫られた為である。
2 項目1の改正で遊技機交換費用を負担したパチンコ店に政府は賠償すべきだ。
3 パチスロの爆裂機を放置した責任は国家公安委員会にある。
4 警察庁が許認可と取締りの両方を担当することは不当、所管を経済産業省に移すべきだ。
5 検査機関を保通協に限定すること、保通協に警察出身者がいることは共に問題である。
6 三店方式は現在風営法上で違反ではないが、必要なら新法を作成して合法化する。

(国会会議録を元に筆者まとめ)


国会質疑の中で山田正彦氏が法制局長官に換金が合法であると認めるように迫る部分

○山田議員 いわゆるパチンコ、風営店の三店方式の問題、これをちょっとお聞きしたいと思っています。
 配られた資料の中身を皆さん見ていただければわかると思うんですが、三店方式の資料を配っております。いわゆる景品買いがどうやって行われているかということなんですが、少なくとも、(三店方式については)風営法二十三条に言う、営業している者(※パチンコ店を表す)がパチンコの景品を買い取りする行為(※風営法で禁止されている行為、いわゆる自家買い)には当たらない、そう思うのですが、どうでしょう、担当大臣(※国家公安委員長)。その三店方式の問題です。
 では、担当大臣じゃなくて、法制局長官、どう思われますか。

○宮崎法制局長官 (略)御指摘の三店方式がこの条文に照らしてどう当てはめられ、解されるべきかにつきましては、当局(※法制局)としては、その三店方式なるものの実態を必ずしも承知しているわけではございませんので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

○山田議員 きのう法制局から見えた方に、三店方式というのをるる説明いたしました。資料も渡しました。その上で、十分、一日の余裕もあるわけだから、憲法解釈から法の解釈をやるのは法制局の立場ですから、法制局として、風営法二十三条に言う景品の買い取り(※禁止されている行為)に今の三店方式は当たるのか当たらないのか、まず事実を聞いているのです。
 だれが見たって、私は、パチンコをやって、景品をもらって、その場で、ホールで景品を買い取ってもらったことはないです。そうなれば、この二十三条の景品買い取りには当たらないのでしょうと聞いている。事実について聞いているだけなんですよ。
 長官、いかがですか。

○宮崎法制局長官 (略)法制局は各個の法律の解釈、運用につきまして責任を持つという任にはございませんので、そこのところは、その事実の直接の把握とそれに対する運用の責任を持っております省庁(※警察庁)のところで御判断をいただきたいと思いますし、また、そちらの方にお問い合わせをいただきたいと存ずる次第でございます。

○山田議員 きょうはちょっと質問時間がないので、端的に、最後に私からお話をするにとどめたいと思います。(略)
 ここは、今の三店方式をそのまま認めるなら認める、あるいは、これはおかしいというのなら法律の改正をする、新しい法律をつくる、これがもう十年、二十年、三十年と必要とされてきながら、放置されてきている。

(国会会議録より引用、括弧内は筆者による補足)


さらに詳細記事は 山田正彦氏の国会質疑(詳細)
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