カジノとパチンコの論理学 時事論評

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民主党の躍進と今後のカジノ、パチンコ法案


今回の衆議院選挙の結果によって、今後のカジノ法案とパチンコの規制緩和がどのように進むのか、当ブログとしての見通しを述べます。

民主党は石井一副代表を中心としてパチンコの規制緩和に取り組んできましたので、この方向で進められることは間違いありません。
政権発足後一年程度で政局を見据えてパチンコの換金の合法化の法案が国会に提出、あるいは世論を警戒して風営法の改正によって換金禁止の条項が削除されることになるでしょう。
パチンコ業法が制定できればパチンコ店の所管は経済産業省に移されて、行政方針は取締から産業育成に重点が移されます。
今までの換金合法化に向けての業界独自の健全化推進策は、目標達成によって動きが弱くなるでしょう。
04年の改正で厳格化された遊技機基準は当然緩和されることとなり、依存症などの社会問題は現在よりも深刻なものとなります。

カジノの合法化については、見送られることとなると思われます。
そもそも、民主党はパチンコの規制緩和に重点を置いており、厳格な規制を持つカジノの合法化はその障害となることも予想されるためです。
仮にカジノの合法化がなされたとしても規模の小さなものにとどまり、規制も自民党案とは反対に緩やかなものとなるでしょう。

ただし、世論の動向によってはこの方向が若干修正される可能性はあります。
そもそも、パチンコ業界に対する世論の不信には未だ根強いものがあり、市場規模も明らかに適正範囲を超えています。
しかし、広告主に名を連ねらねられているテレビやラジオでは、厳しい世論が取り上げらることはないでしょう。
悲惨な事件もそれが重なることでニュース性が薄まり、やがて報道されることがなくなるでしょう。


当ブログではこれからも、カジノとパチンコについて扱っていきます。

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テーマ : 民主党
ジャンル : 政治・経済

民主党の躍進と今後のカジノ、パチンコ法案2

今回の衆議院選挙結果と自民党カジノ議連、民主党娯楽研の名簿を突き合わせてみました。

報道にもあるとおり、民主党の候補者は軒並み当選しています。
落選前に所属していた議員が全て娯楽研にも復帰するとは思いませんが、すごい結果でした。
古参の議員に促されて新人議員も多く参加することになりますから、発言力の増大は間違いありません。

自民党に目を向けると、こちらは惨憺たる結果です。
手元の名簿で当落を確認すると、衆議院議員は概算で議連が100名から40名へ、委員会も30名から10名へという結果でした。
参議院議員を含めて総数を見ても、議連と委員会は共に勢力が半減しています。
さらに深刻なのは萩生田議員や吉川議員など中心メンバーの多くが落選していることです。

ただ、救いがあったのは、発足以来のとりまとめ役で議連や委員会を引っ張ってきた岩屋議員が当選したことです。
また、議論はすでに多く積み重ねられており、公表されている基本方針や詳細な解説書、関連した記事や論文など資産は数多く残っています。

筆者としてはカジノ議連の構想は制度が非常に厳格に作られており、これを元にカジノの法整備を進めるべきだと思っています。
そのため、カジノ議連の方々には頑張って頂きたいと思います。

テーマ : カジノとパチンコ
ジャンル : 政治・経済

亀井静香金融郵政担当相のカジノ合法化発言について

昨日09年12月16日、亀井静香金融郵政相が記者会見において、カジノの合法化について沖縄でカジノ特区を設けて合法化すべきだとの認識を示しました。
また、亀井氏が与党会談で取り上げ鳩山由紀夫首相も賛意を示したため、重要閣僚である金融担当相が首相に提案したことを契機として、カジノに関しての議論が進む可能性があります。
報道各社がこぞって取り上げた様なので、ご覧になった方も多いかと思います。

99年の石原慎太郎東京都知事の「お台場カジノ構想」が世論の注目を集めましたが、刑法の賭博禁止の条文がネックとなり進展せず、国会でのカジノの合法化に望みを託す事になります。
自民党内では「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」(カジノ議連)が04年まで順調に議論を重ねていきましたが、郵政選挙の混乱により一年間活動が停止し、06年より再開し「カジノ法案」のたたき台となる基本方針をまとめました。
しかし、相次ぐ首相退陣により法案の国会提出の機会を逃し、現在は合法化の為の超党派議連の結成を模索するも、停滞の期間が長引いたため世論の関心を集める事が難しい状況にありました。

今回の亀井氏の発言の背景には、亀井氏自身がパチンコ業界などを通じてカジノに対しての理解を深めていたということも考えられますが、国民新党の下地幹郎国対委員長の影響が大きいとみられます。
下地氏は沖縄県選出で近年超党派のカジノ合法化の活動に参加するなど、カジノの合法化に理解の深い議員の一人です。
沖縄や北海道などでは大自然を生かした観光産業が発達していますが夜になると酒や食事以外に観光客のレジャーの選択肢が乏しいため、以前より国に対してリゾート地における観光施設の一つとしてカジノを設置したいとの要望があります。
しかし、社会規範でもある刑法で禁止されている行為を特区で解禁することや、不正排除のための条文を法令で厳格に定める必要があることなどのため特区には馴染まないといった異論があり、自民党政権下では公営競技などと同様にカジノ法案などの特別法を制定すべきだとの意見が主流でした。

今回、政権与党の党首として発言力を高めている亀井氏の発言であったため、世論の関心を高め議論の進展に寄与する可能性がある一方で、自民党のカジノ法案の基本方針で謳われた不正や利権の排除などの厳格な方針が採用されない恐れがあります。
自民党案では不正を排除するためにカジノ事業者に対してのオンライン上での常時監視や、利権を構成させないためのカジノ設置地域と事業者の選定基準が定められていますが、これらが事業者の自主性の尊重や政治主導の地域選定などといった名目で修正される可能性も有り得るということです。
さらにギャンブル依存症については、自民党案では収益の一部を依存症対策にあて広告も制限し、場内や近隣地区のATM設置も認めないといった条項が盛り込まれています。
これらとパチンコ業界の現状が対比されてパチンコ側に批判が集まることは避けられないため、民主党内でパチンコ業界の規制緩和に取り組んでいる「民主党娯楽産業健全育成研究会」(娯楽研)などの与党内から条項の削除あるいは修正を求められる可能性は高いでしょう。

昨年より、総選挙の後にたとえ政権の枠組みが変わったとしても、自民党や民主党の関係議員の間では超党派議連を設置してカジノの合法化に取り組むとした合意がありましたが、圧倒的な形勢逆転によりこれが履行される保証はありません。
民主党では娯楽研において近年自民党カジノ議連の岩屋毅氏や萩生田光一氏らを招いた勉強会なども開催されましたが、政権交代をした現在では仮にカジノ合法化が進められるとしても自民党案の内容がどの程度反映されるかどうかは現状では不透明です。

今後の議論の進展の方向に注視したいと思います。

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ジャンル : 政治・経済

シンガポールのカジノ合法化と日本に与える影響

先日の10年2月14日、シンガポール政府が進めていたカジノ構想の第一弾として、セントローサ島に同国初のカジノが開業しました。

近年注目を集めていたマカオとは異なり同国のカジノは抑制的に設計されており、あくまで「統合リゾート」の中の一施設として位置づけられています。
統合リゾートとは、各種イベントに対応できる大規模コンベンション施設、ショッピングモール、テーマパーク、美術館や劇場等を集約し、訪問する観光客数に対応できるホテル、レストランを配置するものです。
統合リゾートでは特色ある施設群を一定区域に集中させることにより、イベントを目当てに訪れた観光客がカジノに寄ってショッピングを楽しむなど、訪問客が施設間を複雑に回遊することで客単価が上昇する傾向があります。
カジノはあくまで注目を高めて集客に貢献するためのツールで規模は大きくなく、カジノ中心の街づくりというよりは構成要素の一つにすぎません。

シンガポールのカジノで特徴は上述のリゾートコンセプトの他に、業者選定過程と周辺の地域開発にも表れています。
そこでは、海外からの資本を徹底的に利用し、国内の資本の流出を抑える工夫がなされています。

政府は2か所の区域を定め、各区域の統合リゾート全体を一つの入札の案件として位置づけることで、コンベンション施設や美術館等の公共施設の開発費用をカジノ開発業者に負担させることにしました。
さらに、地域住民のカジノ参加を抑制して依存症の患者数を減少させるために、地域住民のカジノ入場料を高額に設定し、国内向けの広告を制限し、施設内ATMの設置を禁止しています。
外国人観光客や高額の賭け金を費やす国内VIP会員に対しては入場料は徴収されないため、主にこの層の顧客に対してのプロモーションが展開されることになります。

シンガポールは煙草のポイ捨てにも罰金刑を科すほど社会規範の厳しい国であり、同国がカジノの解禁に踏み切ったことは日本のカジノ合法化の流れに拍車をかける可能性は十分考えられます。
最近大阪でのカジノ構想を提案して話題となっている橋下知事も訪れていましたが、国会でも08年に自民党カジノ議連と民主党娯楽研のメンバーが合同でシンガポールへ視察に訪れています。
自民党カジノ議連の構想においても、シンガポールと同様にカジノ施行主体に周辺開発を義務付け投資リスクも業者側に負担させる方向で、場内ATMの禁止や国内向けの広告制限なども明記されています。

ラスベガスやマカオといった多数のカジノが乱立する状況は日本のカジノ構想では検討対象外であり、日本の主に大都市近郊などで想定されている統合リゾート型のカジノがシンガポールで開始したことで、国内の議論の活性化に寄与することが期待されています。

(※参考 梅澤忠雄 美原融 宮田修編著「ニッポンカジノ&メガリゾート革命 国際観光立国宣言」
美原融『カジノを含む統合リゾート方式による地域開発戦略―シンガポールの事例―』)

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鳩山邦夫氏の自民党離党がカジノ議連に与える影響1

昨日10年3月15日、鳩山邦夫衆議院議員が自民党を離党しました。
鳩山氏は自民党の「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」(カジノ議連)の会長を務めていました。
今回と次回の記事で、鳩山氏の離党がカジノ議連に与える影響について論じます。

カジノ議連の会長は05年の郵政選挙までは野田聖子氏が務めていましたが、野田氏が離党したため暫く空席になっていました。
鳩山氏は議連発足当初から顧問として名を連ねていましたが、この間に暫定的に会長職に就くこととなり、07年になって正式に会長に就任しました。

以来、鳩山氏はカジノ議連の会長として活動してきましたが、今回の鳩山氏の離党がカジノ議連の活動に与える影響について、当ブログは限定的であると見ています。
理由は主に2点で、以下のとおりです。

第一に、会長職がカジノ議連内部においては名誉職に近く、中心的な役割を担っていなかったことが挙げられます。
カジノ議連の中心メンバーは現在の衆院で4期から6期位の中堅議員が多く、その中で議連発足当初には将来の日本初の女性首相候補としても名前が挙がっていた野田氏が初代会長を務めることになりました。
野田氏の役割としてはマスコミ対応などでカジノ議連の話題を高めることが中心で、内部の議論の取りまとめなど議連の根幹の部分は当時の事務局長であった岩屋毅氏が担いました。
会長職の軽重は如実に表れており、上にも示しましたが野田氏が離脱した後も、会長ポストが空席のままで議論が進められた期間が長く続きました。
また、自民党政権下の議員連盟では、自民党議員が大臣や副大臣など政府の要職を務める場合は政務が多忙になるため、議連の要職を辞退することが慣例になっていました。
しかし、鳩山氏は会長就任半年後の安倍改造内閣から麻生内閣にかけて法務大臣と総務大臣を歴任しましたが、この間もカジノ議連の会長に留まっており、会長職の負担が比較的重くなかったと見るべきでしょう。

第二に、自民党内のカジノ合法化の議論の進展に伴って、カジノ議連の役割が低下したことです。
06年に自民党内に「カジノ・エンターテインメント検討小委員会」(カジノ委員会)が発足し、これ以降は議論の場は委員会に移り、相対的に議連の役割が低下することになりました。
この小委は自民党の政務調査会の観光特別委員会の内部に位置づけられたもので、自民党議員有志集まりであるのカジノ議連とは異なり党の正式機関として設置されました。
小委での決定事項が観光特別委員会、政務調査会まで上程され、政調審議会の議決を経て総務会で機関決定されると、自民党としての正式な決定とされます。

以上に述べたように、当ブログは鳩山氏の離党のカジノへの影響は限定的であると見ていますが、全く無いとは考えておりません。
次回は、影響があると思われる部分について取り上げます。

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