カジノとパチンコの論理学 民主党 遊技業に関する法律案1 原案の概要とその背景

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民主党 遊技業に関する法律案1 原案の概要とその背景

民主党の「娯楽産業健全育成研究会」(娯楽研)がパチンコの規制緩和を目的とする「遊技業に関する法律案」(パチンコ法案・遊技業法案)をまとめ、主要業界団体への意見聴取を開始するなど本格的に法案成立に向けて粛々と手続きを始めています。
法案の内容や策定手続きにはまだ議論が必要な部分が多いですが、政権与党第一党の民主党がパチンコ法案制定に向けて本格的に動き出したことは留意すべきです。
今回から4回の記事で2010年9月末現在までの動向について取り上げていきます。


娯楽研、娯楽PTとは何か

民主党は議員連盟としての娯楽研と、「新時代娯楽産業健全育成プロジェクトチーム」(娯楽PT)の活動を通じて、1999年からパチンコの換金合法化などパチンコホール企業の上場達成に向け規制緩和に取り組んできました。
(詳しくはこちら 娯楽研のメンバーの名簿と目的

娯楽研ではカジノの合法化議論がパチンコの規制緩和に悪影響を与える可能性を警戒し、カジノ法案成立のタイミングに合わせてパチンコ法案を制定する方針で活動してきました。
自民党内でカジノの合法化が検討されていた05年にも、パチンコの換金合法化など規制緩和を盛り込んだ「遊技場営業の規制及び業務の適正化等に関する法律」を策定し、主要業界団体に提示しています。
(詳しくはこちら 娯楽研の05年パチンコ法案の内容


カジノ法案とパチンコ法案

2010年4月に「国際観光産業振興議員連盟」(超党派カジノ議連)が設立され、カジノの合法化に向けて与野党の垣根を越えて取り組む合意がなされました。
超党派議連は民主党の娯楽研と自民党の「国際観光産業としてのカジノを考える議員連盟」(自民党カジノ議連)とが主な母体となって他の政党からも参加者を募って結成されたものです。

しかし、パチンコ法案については超党派議連の会長代行で自民党カジノ議連の先頭に立ってきた岩屋毅氏らが消極姿勢を取っており、超党派の枠組みではパチンコ法案については現在までに法制化への合意がなされていません。
自民党カジノ議連では従来よりパチンコの規制緩和には後ろ向きでカジノ法案を優先させる方針をとっており、むしろ幹部の中には規制強化やパチンコ税の必要性を訴えるなど厳しい意見が多くあります。
そのため、娯楽研ではカジノ合法化の後ではパチンコの大幅な規制緩和が難しくなると判断して、カジノ法案と同時にパチンコ法案も成立させて同時決着を図る方針を定めます。

超党派議連・娯楽研の双方の会長を兼務する古賀一成氏は超党派議連の枠組みでパチンコ法案の成立を目指していましたが、自民党が長年研究してきたカジノ法案と比較すると民主党のパチンコ法案は内容・構成共に著しく劣るため近年まで表立った動きは控えられてきました。
しかし、先の通常国会期間中に超党派カジノ議連の枠内でカジノについての会合が重ねられ法案についての検討が大きく進んだことを受けて、娯楽研は単独で「遊技業に関する法律案」をまとめ業界団体へ法案を提示するなど策定手続きを進めることにしました。


「遊技業に関する法律案」原案の概要、問題点

娯楽研の作成したパチンコ法案は、05年、今回のものの双方とも現行の「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(風営法)からパチンコ業界に関わる条文を抜き出し、規制についてのいくつかの文言を緩めた内容となっています。
詳しい内容は次回の記事に譲りますが、今回の法案の目玉は賭博性に関する所管を警察庁から経済産業省に移し包括的な規制緩和を目指すということです。

自民党案を原案とする超党派議連のカジノ法案では、国内での設置個所の制限をはじめ脱税・不正・依存症等の社会問題を防止する為の方策が明記されています。
これに対して、娯楽研のパチンコ法案については業界の規制緩和を最優先にして、これら社会問題への対策はほとんどなされていません。
また風営法から抜粋した条文のうち一部を不用意に修正したため、業界内部からも法案の整合性が取れていないのではないかとの疑問の声が上がっています。
そのため今後の動きでは紆余曲折も予想されますが、娯楽研では民主党が与党である強みを生かして政治主導での法案成立を目指しています。


現在までの進捗、今後の予定

娯楽研では6月16日の総会までに法案をまとめており、その後パチンコ業界の複数の主要構成団体に対して個別に説明するなど本格的に活動を始め、法案に対しての業界側の意見の聴取も既に開始しています。

今後の政局にも左右されるところですがカジノ法案の国会提出が来年の通常国会あるいは秋の臨時国会と想定されており、娯楽研のパチンコ法案はこれと同時期あるいはカジノより先行する形で2011年1月からの通常国会での法案提出を目指しています。


次回は「遊技業に関する法律案」に関して、法案の内容と制定後の効果について詳しく取り上げます。
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テーマ : カジノとパチンコ
ジャンル : 政治・経済

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なんとまぁ・・・

こんにちは、いつも興味深くブログ拝見しています。

パチンコ関連の政治的な動きは、
なぜか一般メディアでニュースとして全く出てこないので、
場口様のブログはとても貴重です。

中国との関係や小沢氏の起訴のことなど、何かと政府がゴチャゴチャしてるので、
パチンコ合法化の件は、止まってる?か自然消滅?かと思っていたのですが、
意外にも、水面下で着々と進んでいるんですね。

私はパチンコ関連でパート勤務しているので、今後の流れがとても気になります。
(場合によっては職を失うかもしれませんが、その時は他のパートを探せばいいので)
また楽しみに、読みに来ます^^

Re: なんとまぁ・・・

紅茶さま コメントをいただき有難うございます。

この記事で扱ってるような娯楽関連の動きなどは、景気問題や国際関係などと
比較して重要ではないと思われて後回しにされる傾向があります。
また、今回の法案については当初は民主党と一部業界団体とで
極秘裏に進める意図があったのではとも思えるほど、情報管理が徹底されていたようです。

こちらのブログではカジノとパチンコを同じ視点から比較することをスタンスにしており、
心苦しいのですが今後も業界に対して厳しい意見を掲載することも多いと思います。
今後も、「カジノとパチンコの論理学」ブログを宜しくお願い致します。

管理人のみ閲覧できます

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Re: No title

2010年10月18日23時42分 匿名希望さま

コメントをいただき有難うございます。

カジノの現実味が強いという認識は共有していますが法案では件の問題については謳われていませんので、
当方としては当面は御懸念のシナリオに進む可能性は十分ではないと考えています。

ただし、法律の制定作業の間に世論が沸騰する可能性が高く、
結果として規制強化につながり店舗数が大きく減少する可能性は十分あると思います。
また、長いスパンでみると法案が懸案事項の足がかりとなる可能性や、
今回の法案自体にもこれから事項を盛り込む声が一部業界側から上がり
波紋となる可能性があると思います。

次回以降、関連する内容について論じた記事を掲載する予定ですので、
そちらも参考になさってください。

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Re:

隼人さま コメントを頂き有難うございます。

ご相談の内容を拝見しました。
当方ではその詳細は把握できませんが、おそらく解決は難しいと思います。

ご納得いかないということでしたら、
最寄りの警察署の生活安全課、あるいは県警本部の生活環境課に
お問い合わせなさってみるのもよろしいかと思います。
何らかの改善がなされる可能性があります。

今後とも、「カジノとパチンコの論理学」ブログを宜しくお願い致します。
プロフィール

場口 重

Author:場口 重

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